頭痛にお悩みの方は頭痛専門外来の受診をおすすめします
「頭が痛い」という症状は年齢や性別に関わらず、誰しも経験されたことのある一般的な症状です。日本で頭痛にお悩みの方は人口の約4割を占めると言われています。
頭痛は、「MRIなどの画像検査で明らかな異常がなく、脳の機能的な異常が原因となる一次性頭痛」と「MRIなどの画像検査で異常(脳腫瘍や脳血管障害など)があり、それが原因による二次性頭痛」に分けることができます。
まずはMRIなどの検査により脳に異常がないかを調べる必要があります。
MRI検査によりの異常がある場合はその疾患の治療が必要で、特に脳出血や脳梗塞の場合は緊急を要するため迅速に近隣の総合病院と連携を取らせていただきます。
頭痛の分類 – 一次性頭痛
一次性頭痛には下記のような頭痛があり、年齢・性別・頭痛の部位・性状・持続時間・随伴症状・全身状態などを総合的に考慮し適切な薬物療法を行っていますので、頭痛でお困りの方はお気軽にご相談ください。
片頭痛

片頭痛は日常生活に支障をきたす一次性頭痛(頭痛の原因となるような何らかの疾患がない頭痛)で、比較的頻度の高い疾患です。日本では、成人の約8.4%が片頭痛にかかっていると報告されています。
原因は脳内にCGRPという物質が増え、脳の血管に作用して起こると言われています。発作的に起こり4~72時間持続し、片側性のズキズキと脈打つような拍動性の痛みを特徴としていますが、実際には4割近くの患者さんが両側性で非拍動性の片頭痛発作もあります。発作が強いときは寝込んでしまい学校や仕事に支障をきたすこともあります。
- 片頭痛の治療法
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発作時の急性期治療と予防療法の2種類があります。
急性期治療は頭痛発作がおこった時、頭痛を鎮めるための治療です。
予防療法は頭痛発作を起こりにくくし、発作が起こった場合でも軽く済むようにしたり、急性期治療薬が効きやすくなるようにしたりするための治療です。
現在、内服や注射による治療で頭痛発作を抑えコントロールすることが可能になってきています。当院では2021年に発売となった片頭痛の新たな予防薬「CGRP関連抗体薬」の処方が可能で多くの患者さんで使用しています。
片頭痛の治療薬:CGRP関連抗体薬 当院ではエムガルディ、アジョビ、アイモビーグを採用しています。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は一次性頭痛のなかで最も多い頭痛の1つであり、一般的には両側性で圧迫感または締めつけ感、強さは軽度~中等度で、数時間~数日間持続する頭痛です。
痛みは日常的な動作により増悪せず、悪心は伴わないが、光過敏または音過敏を呈することもあります。
- 緊張型頭痛の治療法
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鎮痛薬が効果的です。鎮痛剤の使用が月に数回程度であれば予防薬の必要はありません。
頻度の多い場合は抗うつ薬などの予防薬の内服、ストレスマネジメント、リラクセーション、理学療法などが推奨されています。頭痛体操なども効果的です。
鎮痛薬の飲みすぎで、薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)に移行し、さらに頭痛が悪化することがあるため、鎮痛薬の飲みすぎには注意が必要です。鎮痛薬は週に1~2日程度にとどめましょう。
群発頭痛

群発頭痛は短時間に片側性の頭痛発作と結膜充血、流涙、鼻漏などの頭部副交感神経系の自律神経症状を伴うことが特徴です。原因は解明されていませんが、脳の視床下部が活性化して三叉神経と自律神経の異常が起きる、三叉神経の過剰な興奮が副交感神経を刺激するなどが群発頭痛を起こす仕組みではないかと考えられています。
有病率は10万人あたり56~401人と報告されており、片頭痛に比べ少ないです。発症年齢は20~40歳台で男性に多い傾向です。アルコール飲料やヒスタミン、ニトログリセリンで増悪します。
- 群発頭痛の治療法
- スマトリプタン3mg皮下注と酸素吸入療法が保険適応となっています。
薬物乱用による頭痛

頭痛の治療薬(市販薬、鎮痛薬、トリプタン、エルゴタミン製剤など)を過剰に使用することによる頭痛です。
薬物乱用による頭痛は、痛みに対する不安から薬を早めに飲んだり、頭痛がないのに薬を飲んだりすることで、薬の効果が弱くなり、さらに頭痛がひどくなり、薬を飲むという悪循環に陥ってしまいます。
もともと片頭痛、緊張型頭痛を持っている人が薬物を乱用することで生じることが多いです。
- 薬物乱用による頭痛の治療法
- 乱用薬をやめることです。やめることで頭痛が治る方が7割ですが、3割の方が再発するといわれています。原疾患の薬物治療は必要最小限にすることが望ましいです。
頭痛の分類 – 二次性頭痛
二次性頭痛とは脳や他の疾患が原因となって起こる頭痛です。
脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎など生命に関わる可能性もあり早急な対応が必要です。MRIなどの画像検査を行うことにより危険な二次性頭痛を診断することができます。
当クリニックでは、問診や身体所見からこのような疾患が疑われる場合、MRIを用いて迅速に診断を行います。そのうえで、手術や入院治療が可能な専門病院へ速やかにご紹介させていただきます。